「怒り」がスーッと消える本 水島広子著 に学ぶ、怒りの2次災害防止法 ③「今」に集中しよう。

前回に引き続き、水島広子さんの本に学んだことをシェアします。

今回(第3回)のテーマは「今」に集中しよう。
です。


今回のテーマは、例えば、
・友人にずっと愚痴を言われてムカムカする。
・いつ終わるか分からないお客様の話を長時間聞かされてイラつく。
・子供に急に話しかけられ、その話が長引くと怒ってしまう。
などの状況で使えます。


水島さんは、怒りは「過去の記憶」に影響されていると説きます。

~以下引用~

私たちは人の話を聴くときに、ほとんどいつも、「過去のデータベース」を通して聴いています。
「愚痴」というのも、「また同じ話だ」というのも、過去のデータベースに基づく評価です。

~以上引用~


私は普段から傾聴するよう、意識しているつもりでした。
しかし相手の話が長くなりそうだと、「またかよ!」と思ってしまっていました。
そこから先は聴けないし、怒りが増すばかりなのですよね。

そこで、水島さんは「今、相手の話を聴くこと」に集中せよとアドバイスしています。

~以下引用~

「今、相手の話を聴くこと」に集中するのです。
すると、いつもとは違う雰囲気で聴けることに気づきます。
それは何とも言えない、温かい感覚です。
もちろん、現在に集中しているときは相手に何の評価も下していませんから、アドバイスも出てきません。
思考を脇に置くということは、「相手の問題を解決することもやめる」ということなのです。
問題解決もせずに、ただ相手の話を聴くことに集中します。
すると、相手の話は、結果として短く終わるのです!

~以上引用~

この文章を読んで、私は今、声を掛けられたらなるべく集中して話を聴くようになりました。
そうすると、確かに相手との間に温かい空気が満ちてきて、良い雰囲気で聴き終われるようになったと思います。
また、評価をしないことにより、上下関係でなく横の関係となり、意見交換も活発かつ率直に行えるようになったと感じています。
もしよかったらこの、
「今」に集中する。
も試してくださいね。


さて、3回に分けて精神科医 水島広子さんの本 「怒り」がスーッと消える本
を紹介してきたわけですが、この本が一番言いたかったことは
「主体的に生きよう!」
ということだと思います。


「被害者」だと思うから、何らかのトラブルになると、怒りを感じるわけです。
怒りは必要な感情だと知り、「主体者」となって、役割期待のずれを解消しよう。
今に集中しよう。
そのことによって、怒りが続いてしまうことをストップしよう!
ということです。

この本を読んで、私は自然に怒りを長続きさせられなくなりました。
さらに、主体的に生きる姿勢までも身につけられる知恵を授けていただいたと感じています。
怒りは殺人、自殺までつながってしまう危険性も帯びているので、一人でも多くの方にこの本を読んで頂きたいです。

次回の「やさしさを育む本」として、
ミライの授業 / 瀧本 哲史
を紹介したいと思います。

引き続き、よろしくお願いします!